介護職として働く上でのやりがいは、なんと言っても直接ありがとうの言葉が貰えることだと言われています。どんな仕事をしていても、それが社会の役に立つものであれば、どこかで必ず感謝されていますが、多くの仕事はその感謝が見えにくく、また、大企業や事務職などであれば、それはより見えにくくなるでしょう。
しかし、介護職として働いていると、自分の行動がそのまま、ありがとうという感謝の言葉とともに、レスポンスとして返ってくるのです。それは、普段自分が当たり前と思っていることでも当てはまります。
例えば、利用者の人がなにか物を取ろうとしているときに、取るのを手伝ってあげた。ベットから降りる際に、そっと手を差し伸べてあげた。お孫さんが施設にたずねてきたことなどの日常の話を聞いてあげた。そんな当たり前のことをするだけでも、感謝のレスポンスがすぐに返ってくるのです。
一般的に、介護職の仕事はきつく苦しいものであると言われますが、そんな中でも介護職として施設を利用する人と関わり、この仕事を続けていく人が多いのは、普段の辛さ以上のやりがいがあるためです。
特に、自分は人の役に立つことができるのだろうか、自分は何をやってもだめなんじゃないだろうかなど、自分に自信がない人ほど自分の行動が人の役に立ち、それを実感できるとやりがいを感じ、急激に成長することも珍しくありません。他の仕事では感じることのできない感謝のレスポンスの速さと、面と向かってありがとうと言ってもらえるのが介護という仕事のやりがいなのです。